-astral-星に捧ぐ少女
「騎士を知らないのか!!?
え、えーと…善良な民を守るナイトだ!!ナイト!!」
ナイト………
あ…お父さんがくれた本に書いてあったお姫様を守る人の名称でしたね。
「ナイト…それなら知っています。きし…騎士。初めて知りました…」
知らない事…知らない世界…
これが…世界………
「…ユーシス…さん…」
「さんなんていいって!!
ユーシスでさ!」
ニッと笑う彼に私も笑みを浮かべる。
太陽みたいな人です…
「では…あの…ユーシス…」
「ん!しっくりくる!!で、君は何ていうの!?歳は!?何でこんな所に!?」
ユーシスの怒涛の質問に呆気に取られていると、ユーシスが困ったように笑った。
「悪い!!つい色々質問しちまった!!」
照れ笑いを浮かべたユーシスに私は首を横に振る。
「…私はフィリア・ガーラント。歳は18です。生まれは………」
そこまで言って私は今までの事を思い出す。