-astral-星に捧ぐ少女
「すまない、ごまかせなかったよ」
エイゼ様は困ったように笑い、私達に謝った。
「…エイゼ様だけの責任ではありません。私達総意の上で決めた事ですから」
テレサも困ったように笑った。
「テレサの言う通りだ。僕達が皆で決めた事だからな」
シエルナの言葉に皆が頷く。
「おい…テレサお前…」
「お兄様…」
何かを言おうとしては閉じ、言葉を探しているダンテにテレサはぎこちなく笑った。
「ごめんなさい、隠していて…」
「本当…なのか…?」
ダンテの言葉にテレサは無言で頷いた。
「なんでだよ!!」
グランが泣きそうな顔で叫んだ。
「僕達は生きる為に生まれたんじゃないからな…。僕達はこの世界を存続させる為だけに生まれたんだ。役目を終えれば僕達は消える」
「シエルナ、だからってなんでそんな風に平気な顔をするの?そんなのおかしいじゃないか!」
カースはシエルナの肩を掴み揺さぶった。
「シエルナ達は生きてるだろう!?」
「…カース……」
シエルナは悲しげに笑う。
「僕達はとっくに、死ぬ覚悟は出来てるんだ」
「っ!!!」
カースは目を見開く。
そう…
私達はとっくに覚悟していた。
生まれる前から、ずっとずっと…