-astral-星に捧ぐ少女
「幼い君に周りが強要したからだよ。シエルナが望んだ事じゃない」
「それでも…僕は…」
「それでも俺は、シエルナが好きだよ」
「っ…どうしてっ…」
どうして迷わず好きと言えるんだ…
僕の過去を知っても変わらずにいてくれるの?
僕を…軽蔑しない…?
「シエルナ、不安なら何度も言うよ。俺はシエルナが好きだ」
「っ…僕はっ…」
「いいよ…」
「っ!!?」
カースがシエルナを優しく抱きしめる。
「シエルナ、君が俺と同じ気持ちじゃなくてもいいんだ。でも、俺がシエルナを好きだという気持ちは否定しないでくれると嬉しい」
そう言ってカースは小さく笑った。
「…っ…カース…ありがとうっ…ありがとうっ…」
僕はカースの腕の中で初めて罪を認めてもらえた気がした。
「なんだ、罪に絶望する巫女が見たかったんだけどね、まぁいい」
「…ロスト!!!」
カースは物凄い気迫でロストを睨みつける。