-astral-星に捧ぐ少女


「黄金の」

「漆黒の」



つがえた矢がさらに光りを増す。


「「矢を放て」」


―バァアアアンッ!!!!



矢が黄金と漆黒の閃光となり化け物の群れへと突っ込み、光が弾けた。



漆黒の光が化け物の力が破壊し、黄金の光が傷を癒し人の姿へと戻していく。



「これは…さすが、始まりの双星。お手上げだよ」


ロストは余裕の笑みを消さず、拍手をする。


「…っ……」


「フィリア!!大丈夫か!?」


膝から崩れ落ちた私の元にユーシスが駆け寄る。


「くっ…フィリア…」

「フィリアの兄さんも大丈夫ですか!?」

「あ…あぁ…。すまない、フィリアを…」


兄さんの言葉にユーシスは頷く。


あぁ……
また感覚が遠ざかって…


「フィリア!!どうした!?」

「っ…うぅっ…」


視界が真っ暗になる。













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