-astral-星に捧ぐ少女


「…フィリア」

「ロイ兄さん…」


私達はお互い向き合い笑みを交わす。


「互いに過ごす時間があまりにも少なすぎた」


私もそう思います。
ロイ兄さんとちゃんと話せたのはもしかしたら今なのかもしれません。


「僕はずっと君を大切に思ってたよ」

「私もです。未来を見てから、あなたが兄だと知ってから…」


より一層、私はロイ兄さんを大切に思えた。


次の審議が起こる未来でも、あなたの妹で在りたい。


「フィリア、普通の兄妹より互いに過ごす時間が少なかったとしても、僕達は兄妹だ。その繋がりを壊す事は誰にも出来ない」

「私の兄は…ロイ兄さんだけです…」


泣きそうになりながらも私は笑みを浮かべた。


ロイ兄さん…私のたった一人の家族…


私のもう一つの居場所。








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