-astral-星に捧ぐ少女
「フィリアの孤独に触れて、俺がフィリアの居場所になれればって…」
「私に…居場所をくれたのはユーシスです…」
ユーシスに出会って初めて、私は居場所を見つけた。
「何もかも無くした私に、居場所をくれてありがとうございます…」
私がこの世界を好きになれたのはあなたと出会えたからです。
「この髪飾りも…本当に嬉しかった…」
ユーシスに貰った翡翠色の髪飾り…
私の一番の宝物です…
「俺…初めて会った時からフィリアを…」
初めて会った時からユーシスを…
「好きだった」
「…っ……」
その言葉に私は涙を止められなかった。
好きだった…
私もきっと、ユーシスと初めて会ったその日から…
今なら分かる。
好きだという気持ち…
誰かを愛しく想う、温かくて切ない気持ち…
「俺、フィリアが…」
ユーシスも涙を浮かべて私を見つめている。
私は…ここで気持ちを伝えられない。
私は…ユーシスを置いていく側の人間だから…