-astral-星に捧ぐ少女
「大丈…夫…。でも…早く…しないと…」
シエルナの命が消えかかっている。
「皆さん、急ぎましょう」
私の言葉に皆は頷く。
「これより神の審議を始める」
不思議と、そう言葉が出た。
「神により選出されし始祖の星々の名において、我等は一つの判決を下す」
前世より刻まれた記憶のせいなのか、すらすらと言葉が浮かんできた。
「我等、失われし星が蘇りし今…」
「ギャアアアア!!」
「っ!?」
言葉を紡いでいたその時、あの化け物の叫び声が聞こえた。
化け物を見るとユーシス達が兵を率いて戦っている。
「ユーシス!!」
化け物が兵士達を喰らったあの場面が頭の中に過ぎる。
「吹き飛ばせぇぇぇっ!!!」
―バァァンッ!!!
「グギャアアアア!!!」
ユーシスの風が化け物の体を吹き飛ばした。
「てめぇには這いつくばってる方が似合いだぜ」
ダンテは化け物の上空で剣を構えた。
「ダンテ、そこじゃ避けられるよ!!次、右斜め前に移動!!」
カースが化け物の考えを読み的確に指示する。
「いいかお前等!!何人たりともここは通すな!!!」
―オォォォッ!!!
ジード隊長の一声で皆の士気が一気に上がった。