-astral-星に捧ぐ少女
「…嘘…だろ……?」
ユーシスは私に下敷きにされながら目を見開く。
「ユーシス…」
私達は少し体を起こして二人、見つめ合った。
「何で…そんな…はずは…」
「戻って来ました…」
「ありえな…」
「私はここにいます…」
私はユーシスの手を両手で握りしめた。
「嘘…っ…本物…か…?」
ユーシスは涙を浮かべながら私の頬に触れた。
その手が震えている。
「あったかい…あったかいな…」
「はい…」
私も涙を流しながらユーシスの手を握る。
「っ…好きだ!!」
―ガバッ
「ユ、ユーシスっ…?」
ユーシスは強く私を抱きしめる。
「もう…ずっと傍にいてくれるよな!?」
「はい、ずっとあなたの傍に…」
「勝手に消えるのは許さない。フィリアはもう俺のだから…」
私はずっと……
あなたのものでいたい…
「愛してる、フィリア…」
「私も…愛して…っ!!?」
唇に何かが強く押し当てられる。
今度は私の体が下になった。
温かくて柔らかいそれがユーシスの唇だと気づくのに時間がかかった。
「っ…愛してる……」
「んっ…ふぅっ…ユーシス、待っ…」
「ごめん、待てない」
ユーシスは私に何度も唇を押し当てる。
「ぁっ…ユー…シス…」
「……う、ごめん」
やっと離したユーシスは恥ずかしそうに俯いた。
「余裕無くて、ちゃんと確かめたくて…さ…」
「私…ユーシスに愛してるって言いたかったんですよ…?」
ユーシスが途中で遮ってしまった。
「ごめん。ちゃんと聞くから…。聞かせてくれ」
ユーシスの言葉に私は頷く。
「愛してます、ユーシス…」
そして私達は唇を重ねる。
永遠に、あなたを愛します。私の心に永遠に誓います…
だからラクアエル…
私達をどうか見守っていて下さい。
これから歩んでいく新しい未来を……永久に…