-astral-星に捧ぐ少女
「ここはロードシア大陸のクロード教団だ。この大陸では教団の聖者が権力を持ち、教皇が国を治めてる。その下で働いてんのが俺達騎士ってわけだ」
教皇…私のいた島の長と同じ地位の方なのでしょうか…
国を治める者……
それに従い戦うのがユーシスの仕事なのですね。
二人で長い廊下を歩いていると、窓から庭が見えた。
美しく咲き誇る花達の姿が見える。風に揺られながら幸せそうに咲く花達…
「ここは…穏やかな国なのですね……」
私のいた島は…
全てが凍てついていた。
春が来ても、夏が来ても一年中冬のように凍てついていた。
私の周りにいたのは看守だけ。人の温かみもなかった。