-astral-星に捧ぐ少女
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「やぁ、目が覚めたんだね、フィリアさん」
しばらくして私は教皇様に会えたのだけれど…
お、お若い方なのですね…
多めに見ても20代後半だ。この方が教皇様……
彼は赤茶色の長い髪を後ろに束ねている。赤茶色の瞳は優しい色をしていた。
「はい…さ、先程……」
「ふふっ…そんなに怯えないで、大丈夫…。私はエイゼ・クロード。私とはフィリアさんの友人として接して欲しい」
友人…教皇エイゼ様と友人……
お、恐れ多いです…
すっかり恐縮しきった私にエイゼ様は笑みを浮かべた。
「フィリア…あなたは星書をご存じかい?」
エイゼ様の言葉に私は目を見開く。
「…星書…ですか……?」
あの白銀のアストラルと漆黒のアストラルについて記された書。
エイゼ様は何故そのような事をお聞きになるのでしょう…
まさか…私が白銀のアストラルだと気づいて…?