-astral-星に捧ぐ少女


「ユーシス、君が彼女を見つけたのも何かの運命…。君には私から特別に任務を与えよう」


「は、はい!!」


ユーシスは慌てて膝まづく。


「汝、ユーシス・コートに、私、エイゼ・クロード教皇の名において特命を与える」



そう告げて、エイゼ様は私を見つめた。


「フィリアさんを時が来るまで護ってあげて欲しい…」


エイゼ様はそうユーシスに特命を与えた。


私もユーシスも驚いたまま見つめ合う。


「彼女を護る事こそ、この国を…いや、世界を守る事に繋がる。必ず、護りきってくれ…」


エイゼの言葉にユーシスは頷いた。


「私、ユーシス・コート、この剣に誠意を込めて、主の信頼とフィリア…あなたを命を賭して護り抜く事をここに……」


ユーシスは剣を両手てエイゼ様に差し出した。


エイゼ様はその剣に優しく触れる。


「誓いなさい」


エイゼ様の一言にユーシスは頷く。


「誓います」


そして誓いが交わされた。これが騎士の誓い…


とても美しいと思う。
絶対的な信頼があるからこそ騎士は地に膝をつけるのだ。


私は交わされた美しい誓いを無言で見つめていたのだった。








< 42 / 357 >

この作品をシェア

pagetop