-astral-星に捧ぐ少女
「ユーシス、君が彼女を見つけたのも何かの運命…。君には私から特別に任務を与えよう」
「は、はい!!」
ユーシスは慌てて膝まづく。
「汝、ユーシス・コートに、私、エイゼ・クロード教皇の名において特命を与える」
そう告げて、エイゼ様は私を見つめた。
「フィリアさんを時が来るまで護ってあげて欲しい…」
エイゼ様はそうユーシスに特命を与えた。
私もユーシスも驚いたまま見つめ合う。
「彼女を護る事こそ、この国を…いや、世界を守る事に繋がる。必ず、護りきってくれ…」
エイゼの言葉にユーシスは頷いた。
「私、ユーシス・コート、この剣に誠意を込めて、主の信頼とフィリア…あなたを命を賭して護り抜く事をここに……」
ユーシスは剣を両手てエイゼ様に差し出した。
エイゼ様はその剣に優しく触れる。
「誓いなさい」
エイゼ様の一言にユーシスは頷く。
「誓います」
そして誓いが交わされた。これが騎士の誓い…
とても美しいと思う。
絶対的な信頼があるからこそ騎士は地に膝をつけるのだ。
私は交わされた美しい誓いを無言で見つめていたのだった。