-astral-星に捧ぐ少女


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「…というわけで今日から彼女の警護にあたりますんで!!」


私達はとりあえずユーシスの所属する隊長さんに挨拶をする為に訓練場までやって来た。



「聞いている…まさかお前が拾ってきた嬢ちゃんにエイゼが直々に護衛をつけるとはな………」


隊長さんがエイゼ様を呼び捨てにしている所を見ると、隊長さんとエイゼ様は親しい存在なのですね…


「嬢ちゃん、アンタ一体何者なんだ?」


隊長さんの言葉に私は肩を竦める。


深青の髪と瞳、少し生えた髭は大人と魅力を感じさせた。


エイゼ様に負けないくらい美しい人…


「た、隊長!!フィリアは名前と歳以外は何も覚えて無いんすよ!!」


―ズキン


本当は覚えてる…
ユーシスに嘘をついているのが苦しい…



「…そうか………。悪かったな、嬢ちゃん」


隊長さんの射るような瞳から視線を逸らす。



何故でしょう…
エイゼ様にも、隊長さんにも見透かされてる…
そう感じるのは……


「俺はジード・フェンス。聖クロード特別騎士団、隊長だ。まあ、騎士団長の次に偉いってこった」


ニッと笑う隊長さんは優しい手つきで私の手をとった。


「お見知りおきを…」


―チュッ


「…………?」


隊長さんはそのまま私の手の甲に口づけた。


挨拶…なのでしょうか…


「「「ちょ…ちょっと待てい!!!」」」



うーんと首を傾げていると、ユーシスを始め、騎士達が騒ぎ始めた。







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