-astral-星に捧ぐ少女
「テメェ…まさか知らないとか言うんじゃねぇだろうなぁ?」
―ビクッ
恐る恐る男性を見上げると男性は不機嫌そうに眉間にシワを寄せた。
「ダンテ・ハイベルト、だ!!テメェをラージシア大陸、ベーガスのペテクんとこまで送る何でも屋って言ったろーが!!」
ダンテさんの言葉に私はコクコクと涙目で何度も頷く。
「おいお前!!!
フィリア恐がらせんなよ!!!」
ユーシスは私を庇うように前へ出る。
「あ?騎士はお呼びじゃねぇんだよ、下がれカスが」
「…っ……」
ダンテさんの言葉にユーシスは言葉を詰まらせた。
「…カス……だと…?」
ユーシスは俯いたままニタリと笑う。
「いい度胸だコラァ!!!!」
ユーシスは剣を振り上げる。
「ハッ!!!
テメェなんか芋虫みてぇに這いつくばってろ!!!」
ダンテさんは大きくて鋭い手甲掻きを振り上げた。