-astral-星に捧ぐ少女
「…でも何故か…とても悲しいんです……」
止まらない涙を隠すように両手で顔を覆った。
―フワッ
誰かに抱きしめられる。
先程の温もりとは違う…
これは………
ユーシスの温もりです…
「時折…ファリアが消えてしまうんじゃないかって思う時がある…」
頭上から聞こえるユーシスの声に耳を傾けた。
「こうやって…ファリアが泣いている所を何度も見てるから…俺、すごく恐いんだ。なぁ…消えたり…しないよな……?」
ユーシスの問いに胸が苦しくなる。
私は…死ぬのは恐いけれど、この世界に生きる事は求めて無い。
もし、世界の為に消えてくれというのなら消えてもいいのです…
私にとって大切だったモノはもうこの世界には無いのですから……