-astral-星に捧ぐ少女
「エイゼ様…エイゼ様は全てご存知なんですね…」
神瞳のアストラル…
神の瞳の前に隠し事なんて出来るはずが無い。
「…フィリアさん…君は本当に過酷な運命を歩むさだめに在る。私はいつも君の未来を夢に見るよ……」
そう言ったエイゼ様は酷く悲しげに私を見つめる。
エイゼ様の見た私の未来…一体何だったのでしょうか…
「…私の未来は……
一体どんな未来だったのですか…?」
聞くのが恐いです…
でも……
知らないのも恐いです…
「…未来は…起こりうる可能性の一つに過ぎないんだ。でも…知っていれば変わる可能性もある」
エイゼ様は私の手を優しく握りしめた。
「エイゼ様……」
「君には知る権利がある。そして変えよう…過酷な運命を……」
エイゼ様は私の目を片手で覆った。
「…神瞳のアストラル…」
―キィィィン…
耳鳴りと同時に視界や五感全てが失われた。