-astral-星に捧ぐ少女
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『フィリア…すまない…』
それは彼の一言から始まった。
私と同じ白銀の髪と碧い瞳…ロイですね。
あの時のロイの寂しげな顔が浮かぶ。
未来の私は倒れたロイの上半身を抱きしめて泣いていた。
『何故謝るのですか!!
どうして最後まで…私に優しくするのですか!!
もし…もしあなたの優しさに気づかなければ……』
胸が締め付けられるように苦しくて痛い。
『こんなに苦しい想いをしなくてすみました、なのに!!!』
悪態をつく口とは裏腹に、私はロイを強く抱きしめた。
『…僕は…ずるい奴だな…。最後ま…で…君に…嫌われ…て…のは…っ…嫌だ…ったんだ…』
ロイは視線をさ迷わせ、私へと手を伸ばす。
私はその手を片手で握りしめた。
『…死なないで…』
悲痛な願いだった。
"死なないで"
もう一人は嫌…