小学生と暴走族【夜桜】
第二章
朝起きてリビングに出てみると、やっぱりあの女はいなかった
「……朝から男か」
女が出かける用事といえば男しかない
朝飯は……パンでいいか
テーブルの上にはあの女が食べたのであろう朝飯の皿が乗っていた
もちろん私の分などあるわけがない
私は少し急ぎ気味にパンを食べ、ランドセルを背負った
「いってきます……」
もちろん返事はない
むしろ返事があったら怖い