魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
 小出さんの名前を出して来たし、妙に大胆な事を言い出したからだ。

「バッカじゃねーの? なーんで小出さんの名前が出て来るんだよ?」

「藤瀬はあの人と、ラブラブなんでしょう? 私から無視されちゃってるって言えば、慰めてくれるんじゃないの?」

「おま!?」

 俺は血の気が引いた。

 小出さんと付き合っている事、美咲にバレた!?

 そんな不安が胸に込み上げて来る。

 美咲は俺に歩み寄り、クールな眼差しを向けて来た。

「小出さんとの浮気なんだけどねぇ…、私が全く知らないと思ったら大間違いだよ」

 げー!?

 俺は茫然となった。

「知ってたのか…」

 浮気がバレて、目の前が真っ暗になる。

「知ってるわよ」

「…」

 俺は返す言葉も出ない。

 美咲は部屋の時計を見やった。
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