魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密

和也の焦り

 この時間は丁度、昼休みだった。

 午後からも仕事に入ったものの、どうも身に入らない。

 浮気がバレた事のショックで気持ちが散漫になってしまうのだ。

 仕方が無く、俺は早退する事にした。

 会社を出る時だった。

 いつものように受付に座っている小出さんが話しかけて来た。

「お疲れ様です。お出かけですか?」

 会社では小出さんは、俺の名前をキチンと呼んでくれる。

「気分が悪いから、早退します」俺も丁寧な言葉で返す。

「まぁ、大丈夫ですかぁ?」と、小出さんは心配してくれる。

「大丈夫かな? 一晩グッスリ寝たら良くなると思うから」

「気を付けて、お疲れ様です」

「お疲れ」

 俺は挨拶して帰ろうとした。するとだ。

「よーい!」

 小出さんの隣に座っていた江崎先輩に呼び止められた。
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