魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
「ええっと…、俺…」

「俺じゃなくて、私」

「私は…、板倉美咲の事はキッパリと忘れて…、小出めぐみと交際する事を誓います。…これでイイ?」

「イイわ、オッケー」

 目を開けた俺はため息付いた。

 何だか…


 面倒臭い。

「それにしてもよぉ、俺ってば、情けねーわ」

「情けない?」

「大の男が、女にフラれたんだぜ?」

「なーに、悲観してるの?」

「別に悲観してるんじゃねーけどさぁ、何だかカッコ悪くて」

 小出さんはいきなり、俺に抱き着いて来た。甘く優しい言葉をかけて来る。

「そんな事ないよぉ。女の人に嫌われたりフラれたりする男も少なくないからねぇ。和也もたまたま、運が悪かったと思うから」

「女にフラれるなんて男なんて、めぐみは嫌いだろう?」


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