魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
 私は更に、トイレで1人でいるところでも声をかけた。

 小出さんが洗面台で髪型や身だしなみを軽く整えていた時だ。

 洗面台の大きな鏡に映る自分の背後に、私が姿を見せると声を上げて振り返った。

 この構図…

 私がトイレで江崎先輩と対面した時と良く似ている。

 笑みを見せる私。

「さーすが可憐なる受付嬢だよねぇ? 常に身だしなみは、キチンと整える事を怠らないんだ」

 半分冷やかし気分で小出さんを褒めちぎる。

「何ですか? いきなり」

 迷惑そうな顔をしている小出さん。

「…」

 私はしばし、何も返事をしなかった。

「何なんですか?」

 小出さんの横に並んで、私も鏡に向かって自分の髪形を整え始めた。

「藤瀬和也とのラブラブ、上手く行ってるのかなぁって知りたくてね」


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