魔性の女？ 受付嬢・小出めぐみの秘密

　そのコに向かって食ってかかるけど、すかさず私は弓田さんを寄り倒して、床にねじ伏せた。

「サンキュー！　君江ちゃん！」と言葉を発した私。

　ちょっと小太りだけど結構、品の良い顔立ちをしている女の子が私にステキな笑顔を見せた。

　危機的状況を回避してくれたそのコは村本君江ちゃんで、私と同じ年。

　江崎先輩たちがいる総務課で働くちょっと１匹狼的な女の子である。

　それまでずっと、君江ちゃんは部屋の片隅でジッと話しを聞いていたのだった。

「危ない所だったよね板倉さん」と君江ちゃんは、親指を立ててウインク。

　弓田さんが激しく抵抗して、私を突き放した。

　ゆっくりと立ち上がった弓田さん。

　又、私に掴みかかろうとしたけれど江崎先輩が後ろから腕を掴んで制止した。

「よしなさい弓田さん！」