魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密

「板倉さんって、私たちに対して反抗的な態度だったもんね。だから弓田さんが、ちょっと痛い目に合わせてくれると思って期待していたんだけど…」

 私は言葉を合わせた。

「でも予想外だった。そうですよね?」

「板倉さんが、あんなに強いなんて思いもしなかったわ」

 君江ちゃんが口を開く。

「凶器を使うなんて、ルール違反ですよ。ケガでもしたら、どうするの?」

「有る程度は仕方がないかなって思ってたけどね」

 声を大にする君江ちゃん。

「非常識ですよ! 風子はマジ、その花瓶で板倉さんに襲い掛かるつもりだったんでしょう? 相手に大怪我でもさせたら犯罪ですッ! 警察沙汰になったら、会社の看板にキズが付いちゃうじゃないですか!?」

「そうかもね。ちょっとやり過ぎだったかしら?」

「ったくも!」
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