魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
「君江ちゃんも同じように口裏合わせているんだ?」

「私も小出さんとはあまり口利かないけど、別に口裏合わせてなんてしていないから。あの人がどんな立場になっているなんて、こっちは関係ない」

「関係ないか」

 君江ちゃんらしい考えである。

 その君江ちゃんが、小出さんに対する意見を言う。

「同じ課の仲間から無視されるのはさぁ、元はと言えば小出さん自身の性格に問題あるんだからね。自分を見つめ直そうとしないし、馬鹿にお嬢様気取りで振る舞っちゃってる。あの人、陰で笑い者になっているのよ。いい加減に、気付けよって言いたいけどね」

「君江ちゃんも、小出さんの事を良くは思ってないんだね」

「あんな人はお友達にはなりたくないし。そんな事よりも…、板倉さん自身はどう思っているの?」

「どう思ってるって、小出さんの事を?」

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