魔性の女？ 受付嬢・小出めぐみの秘密

「何だよ!?　俺が嘘を付くって思ってるのか!?」

「本当に愛してくれているなら、私の頼み事を聞いてくれるよね？」

「俺を信用しろ」

「念を押すよ。とても真剣な事だから、ハンパな気持ちで聞いて欲しくないの」

「重要な事みたいだし、コッチだって真剣だよ」

「場合によっては、和也にも迷惑かけるかもしれないよ？」

「見合い相手と一緒にならないよう、俺に協力してくれって言いたいんじゃねーの？　お前の両親に会って、頭を下げるとかよ」

「チョー厳格なウチの両親にいくら頭を下げたってダメ。絶対に聞き入れてくれないし、余計怒らせちゃって始末に終えなくなるから」

「じゃあ、他にどうするんだ？」

　俺が問うと、小出さんは黙り込んでしまった。

　よほど悩んでいるのだろう。

　かなり浮かない顔をしている。