魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
 めぐみはこう言って、部屋へ行こうとする。

「ちょっと待って待ってぇ」

 隼人はさりげなく、めぐみの手を掴み離す。

「え?」

「俺は時間がねーから、ココで手短に済ませたいんだ」

「ココでって、用事が有るの?」

「んまぁ、色々とね」

 めぐみは苦笑いした。

 隼人って相変わらず忙しい男だと呆れてしまう。

「今夜はもう、仕事の事とかは忘れたら? たまには私と、ノンビリと一晩を過ごそうよ」

「そうはいかねーよ。こっちだって色々と都合が有るからよ」

「ダメダメ、自分の都合なんて。この私をメインに、事を運びなさい」

「あのなぁ」

「隼人からのプロポーズ、保留していたけどOKだから」

「無理するなよ。パスしちゃってイイからよ」

 え?

 なーに今の?

 パスしちゃってイイ? 
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