魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
「はーやとー!」

 遠くから女性の声で隼人を呼ぶ声がして来た。

「え…?」

 こっちへ歩いて来る女性に、めぐみは目を疑った。

「あーら小出さん、ご機嫌如何ぁ?」

 めぐみの顔を見るなり、女性は笑顔で片手を上げる。

 何故、江崎麻里子先輩がココに!?

 めぐみは予期せぬ状況に戸惑いを見せた。

「ちょっとせんぱーい! これはどう言う事ですか!?」

「どう言う事って? 見ての通り、私と隼人はラブラブの仲って事だよぉ」

 嬉しそうな表情を見せながら隼人に抱き着く麻里子。

 これにはめぐみの心は穏やかではない。

「ラブラブの仲って何ですか!? ラブラブの仲って!」

「私のフィアンセは隼人なの。再来月、私たちはハワイで式を挙げちゃう予定でね。今、すっごく楽しみにしているわぁ」

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