魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
「代わりとして、小出さんと一緒に行くとイイから」

「小出さんと?」

「その為に、彼女にわざわざ時間作ってもらったんだよ」

「イイんですか? そんな事して」

 小出さんが嬉しそうに言った。

「光栄ですよぉ。こんな私を呼んでくれるなんて、すっごく嬉しい」

 江崎先輩が俺の背中を軽く叩きながら口を揃える。

「たまには2人でデートするのも、悪くないでしょう?」

「…」

「今日は1日、彼女の相手になってあげてよね?」

「ちょっと…」

 俺ってば、迷っちゃっている。

 想定外の展開に、気持ちが追い付いていないからだ。

「ずっと前から私ぃ、藤瀬先輩と一緒にデートするのを心待ちしていました。今日は夜まで思いっきり楽しみましょう」

 小出さんは俺の腕をグッと掴んだまま、嬉しそうに振る舞った。

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