魔性の女? 受付嬢・小出めぐみの秘密
 江崎先輩の指図を拒否するようなニュアンスで答えてみる。

「もし…、イヤだって言ったら?」

 このセリフに、江崎先輩はニヤリと笑みを見せた。

「そーねー…、タダじゃ済まないかなー?」

「どうするつもり?」

「私を本気に怒らせると、どうなるか? アナタも知っているよね?」

「先輩の事だからどうせ、嫌がらせでもするんしょう?」

「甘いわねぇ。ハート組なんて潰しちゃうし。板倉さんは、この会社には居られないようにするから」

「それって、脅し?」

「単なる、脅しじゃない」

 私は厳しい表情で江崎先輩を見つめた。

 江崎先輩も厳しい眼差しで私を見つめる。

 女同士…

 お互い、怖い表情での睨み合いが始まった。

 ああーもう!

 これじゃあ、埒が明かない! 
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