フルーツ ドロップス
学校に着くと、理が挨拶運動で立っていた。
「おはようございます、理先輩。」
「おはよう、理。」
そう言って、通り過ぎようとしたら、ガシッと腕を掴まれた。
腕を掴むと言う事は、怒ってる。…はずだ。
「……なに、また怒るの。」
じろりと視線を送ると、
「違うわ!ボケ!…さっきでかいリムジンが入ってきたんだ。お前等、来るうちに見たんじゃないのか?」
「それならさっき、信号待ちのときに見ましたけど。それがどうかしたんですか?」
「どうやら、転校生らしくてな、先生の話によると、2-Aになるらしい。」
……。
「……俺の、クラス。」
「反応が薄い!そして、遅いわ!!」
バシッと頭を叩かれる。
…過激すぎる、理のツッコミ。
「金髪碧眼だったからな。ハーフだろ。」
「以外ですね、理先輩、あんまり興味なさそうなのに。」
「ありありだ。」
「……そっか…じゃ。」
「あ、おい!…ったく。」
理の情報を聞き流しながら、俺は教室に向かった。