大江戸妖怪物語
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というわけで、僕はもうヘトヘト・・・。できることなら寝たい。切実に。
男「ティッシュどうぞー。あなたが恋する陰間茶屋、『月桂樹』お越しくださーい」
見るからにチャラそうな男が雪華にティッシュを差し出した。雪華はそれを軽く取り、僕に押し付けた。最近ではホストクラブとも呼ばれる陰間茶屋は軟派な男の務める処。
神門(なんで僕・・・)
僕はそのティッシュを懐へしまう。
こういった店って、よくティッシュやらなんやら配ってるよなーと思いつつ、僕は家へと帰った。
そしてようやく家に着く。待ち焦がれた我が家・・・。
霧雨「ここが神門くんの家?意外と大きいねー」
黒龍「金持ち・・・」
雪華「それほどでもないぞ」
神門「なんで雪華が否定してるの・・・??」
そして戸に手をかける。
神門「ただいまー・・・」
僕が自分の家の玄関戸を開ける。その瞬間、僕の体は家の中から飛び出してきた物体に押しつぶされた。
母「神門ぉ~!!おかえり~~!!!!!」
神門「母さん、重い!重いって!!!」
母「誰がデブじゃゴルァァァァ!!!!」
母さんは僕の胸ぐらを掴む。こ、これが久しぶりの再会なのに!?!?
雪華「どうも、ただいま帰りました」
母「あ、雪華ちゃんおかえり~」
母さんは雪華に笑顔を向けているが、相変わらず僕の胸ぐらを掴んだままで、徐々に呼吸が苦しくなっていく・・・!!うぐっ・・・。
霧雨「神門くんが苦しんでる・・・!いいねいいね!!」
霧雨さんは僕に向けて親指を突き出してイイねのポーズをしている。どこがいいんだよ、これの・・・。
母「あらあら、雪華ちゃんってば。イケメン二人連れてきちゃったのねー。やるわねー」
雪華「これらがイケメンですか?」
雪華は霧雨さんと黒龍の顔を見て溜息をついた。
神門「まあ黒龍さんはまだいいとして、霧雨さんは性格さえ露見しなければそこそこイケメンなんじゃ・・・」
霧雨「なんか言った?」
霧雨さんは笑顔(黒)を浮かべてこちらを見てくる。
神門「な、何も言ってございません!!」