大江戸妖怪物語


雪華「とどめをさせ!!!」


雪華が声を発した。

神門「轟火・・・大紅蓮!!」

炎の刀が絡新婦を貫いた。絡新婦は声にならない声を上げて崩れ落ちる。


そして僕は並外れた跳躍力で雪華の横へ着地した。


絡新婦「はぁ・・・はぁ・・・。お前・・・さっきまではこんな力など無かったはず・・・いったい何故・・・」

所々焦げた絡新婦は僕らを見上げた。しかし、そこに佐波釛の姿はなく、一体の巨大な蜘蛛がいた。

すると雪華が腕に付けている水晶のようなものを絡新婦に向けた。

絡新婦の「や・・・やめろぉ・・・」

雪華「吸収せよ、大罪人を」

すると水晶が光を帯びた。

その光の粒子が絡新婦の体にまとわりついた。

絡新婦の「いやだ、なんだこれぇぇぇぇ!いやだいやだ!!」


もがく絡新婦。まるで蜘蛛の巣にかかった昆虫のように・・・。

そしてみるみる内に絡新婦は透けていき、砂時計が残った。それは水晶に取り込まれた。
















神門「今のはいったい・・・」

雪華「これで駆除が完了したのだ。すべて終わった。では、戻るとしよう」

神門「戻るってどうやって?・・・うわッ・・・下見ると結構高いよ・・・ここ」

雪華「何の問題もない。今のお前なら。一回そこで飛んでみろ」

神門「こ、こう・・・?・・・んぎゃッ!!」

僕がジャンプすると、軽く3メートルは飛んだ。

雪華「今のお前は超人並みの力だからな。さぁ、帰るぞ」





僕と雪華は並外れた跳躍力で僕の家へと向かった。















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