大江戸妖怪物語
背中まであるストレートロングの髪。しかも銀髪。銀髪はその娘が歩くたび、光を反射させていた。
その娘は江戸の裏路地――つまり僕の家の横の細い路地――に入っていった。
横に轟々燃えてる火があるのに、悠然とした態度で。
神門「ちょッ・・・そこの君、危なッ・・・」
僕はその娘を追いかけた。
(何だアイツ、度胸試しなのか!?それとも誰かに命令されてあそこに行けと!?イジメ?!
動機はともかく、引き摺ってでも大通りに出さなきゃ、危ない!)
娘は火が燃えている家の真後ろにいた。危険だ。良い子は真似してはいけない。
神門「おいッ・・・・・・」
危ねぇだろ!という言葉は僕の喉まで出かかったが、その言葉が僕の口から出ることはなかった。
バッと刀を取り出した娘。
それを一気に炎へと振り下ろす。
数秒時が止まったかのようだった。俺の目の前には信じがたい光景があったからだ。
ジュゥゥゥゥ・・・・・・
刀と炎が対立しあっているかの如く、その接地面からは大量の水蒸気が発生した。火に水をかけたような、そんな感じ。
かなりデンジャラスな状態でも、その娘は無表情だった。
するとやがて炎の勢いが収まってきた。
僕は大通りに出てみる。そこには江戸の町民が大喜びしている真っ只中だった。
町人「火が消えたー!!なぜだ!?!?」
町人「火が消えた理由はしらねぇが、俺たちゃあ、運がいい!」
僕が唾を飲んで火を見ていると、完全に火は消えた。
僕は慌てて細い路地に向かう。しかし、さっきまでの娘の姿はなかった。