大江戸妖怪物語

雪華「掌の上に向かい、炎よ出でよ。・・・と思ってみろ」

神門「炎よ出でよ・・・。・・・・・・ウワッ!!」


僕の掌に、ブワッと紅の炎が現れた。熱くないけど・・・なんか怖い。


雪華「選ばれた者はそういった妖力が使えるようになる。妖怪並みの力が宿る」


僕は自分の体が大変なことになっているのではないかと感じた。体から炎が出るなんて・・・僕の体の中にはリンがあるのか?!

神門「体への影響はないんだよね?」

雪華「いちおう、な」

神門「なに?その『いちおう』って」

やけにそこが気になる。

雪華「体に影響は出ないが・・・。その刀を持ったということは、妖怪退治をしなければならない。妖怪と戦った時に負った傷などの影響は、私は保証しない」

神門「・・・戦うぅぅぅ?!?!無理無理!!僕、そんな惨いことできないって!!」

雪華「大丈夫だ。邪悪妖怪を倒せばいいのだ。直に慣れる」

神門「だからそれまでの過程が難しいんだって!」

雪華「なんとなくで行ける」

神門「そりゃぁね?実戦経験積んできた雪女さんにしたら、軽いだろうけど・・・。僕は凡人なんだ。一人で戦うなんて無理だよ!!」

雪華「弱虫」

神門「んなッ・・・」

雪華「ふん、まぁよい。というか、誰が一人で戦うといった?」

神門「え?」

雪華「何かあったときは、私が駆けつける」

神門「いや、あの跳躍力でもすぐには・・・」

雪華「だったら私がここに住もう」








・・・・・・








神門「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!?!?!?!?!」












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