俺はホモじゃねぇ
勿論、こんな事する奴は、俺の知っている中で1人だ。


チャラ先輩
「モッちゃん…。…カプッ。」


俺の方を向くユッキーが顔を引きつらせて笑った。



俺は…奴に耳を噛まれた。

怒りしかない。
俺の敵。

違うな…俺には奴の存在すら確認出来ないんだった。



俺は案外冷静にそう思った瞬間、チャラ先輩の顔面に裏拳を喰らわした。
メガヒットだったらしく、首元に回っていた手も離れた。



チャラ先輩
「ぐはっ。モッちゃん…先輩に何すんだよ!!」


「ユッキー、俺一瞬耳に違和感があったんだけど、虫かなんかいる?この辺。」



そう言って、耳元をクルクルと円を書いて指す。

ユッキーは引きつったまま首を横に振った。



「…そう?何か耳障りな音までしたんだけど…気のせいか!!」



俺はそう言って、ユッキーに笑顔を向けた。



チャラ先輩
「…モッちゃん…ヒドイ!!先輩に暴力振るって!!」



もちろん俺は完全無視で食堂に入る。

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