俺はホモじゃねぇ
テンちゃん先輩
「モッちゃん、塩浜、取り敢えず部屋もどろう?」
テンちゃん先輩の優しい声で、現実に引き戻された。
思わずチャラ先輩にすがりついたけど…俺の気持ちは変わっていない。
今日の食堂での一件で、ここにいるのが怖くなった事には代わりがないし、味方してくれる仲間も無くした気分を味わい尽くした。
日々の…特にお風呂の時間の視線にも、耐えられないし。
いきなり追いかけられて、捕まった時の恐怖!!
無理!!
下駄箱の中から靴を出し履き替える。
チャラ先輩
「…モッちゃん?!」
「実家に帰ります。」
チャラ先輩
「何で!!」
「こ…怖いんです!!」
遠くにユッキーとチビの姿も確認出来た。
心配そうに、こっちを見ているけど、ごめん。
「ここの人達と一緒にいられません。」
テンちゃん先輩
「モッちゃん、そんな思い詰めなくても…。」
「すいません。」
それだけ言って、俺は一人で寮を出た。