俺はホモじゃねぇ
寮の前に車を着けると
父さん
「一人で平気か?!」
なんて、心配そうに覗き込んでくる。
「大丈夫だよ。無断外泊の罰で先輩達には責められるだろうけど、そんなの対した事じゃない。」
俺はそう言って車のドアを開ける…と、そこには何故かタイミング良く、チャラ先輩とテンちゃん先輩が並んで出てきていた。
テンちゃん先輩
「…モッちゃん!!」
いち早く気付くテンちゃん先輩がこっちに向かってくる。が、それに気付いたチャラ先輩も猛ダッシュで走ってくる。
「お…父さん、早く行って!!」
さっと降りてドアを閉めシッシと手で催促する。
失礼だとはわかっているが、ここで父さんを発見されるとまずい。
絶対見せ物になる!!
車ごと囲まれて、何等かの餌食になりかねない!!
父さんも俺の慌てようにちょっと苦笑を漏らしつつも、軽く手を上げて車を発進させた。
チャラ先輩
「元晴!!」
あだ名ではく名前を呼ばれ、飛びつかれた。
俺よりも大きな体の先輩を、俺が受け止められるはずもなく、そのまま2人して街路樹に倒れこんだ。