この恋ウソから始まりました
少し外れの公園で、あたしたちは立ったまま…。
クルッと振り向いて、紗耶香ちゃんが言った。
「ハッキリ言うね。あたし、まだ大翔が好きなんだ」
「大翔の事が好き…?」
こういうのを、“頭を殴られたみたい”って、言うんだと思う。
だって…。
あたしと大翔は、ホンモノじゃない。
元カノが、まだ好きなら、あたしの失恋決定じゃん。
「大翔って、オムライス好きでしょ?」
「は、はい…」