この恋ウソから始まりました
「もしも~し」
あまり気乗りのしない声で、電話に出る。
すると、綾乃の驚いた声が、耳に飛び込んできた。
「ちょっと、萌!浅井と付き合ってるってホント!?」
「えっ!?何でそれを…」
綾乃は、あたしの中学時代からの友達。
美人なのに、サバサバした性格で、男からも女からもモテるんだよね。
「私も別の子から聞いたんだけど、相当ウワサになってるみたいよ?」
「ウソ~…」
たったさっきの、しかも放課後の話しなのに。
「ね、ねえ。萌たち、学校でキスしてた?」