この恋ウソから始まりました
何で、今まで絡んだ事のない人までも、あたしに話しかけてくるのよ。
「ねえ、萌ちゃん。大翔から聞いたよ?」
耳元で囁く様に、アツヤくんは言った。
「き、聞いたって?」
「付き合うんだろ?お互い、好きでもないのに」
その言葉に、冷や汗が出る。
「大丈夫だって。オレは応援してるから」
いや、応援しなくていいから、大翔を説得して。
固まったまま、その場に立ち尽くしていると、大翔が声をかけて来た。
「お前たち、何やってんの?」