この恋ウソから始まりました


何で、今まで絡んだ事のない人までも、あたしに話しかけてくるのよ。



「ねえ、萌ちゃん。大翔から聞いたよ?」


耳元で囁く様に、アツヤくんは言った。


「き、聞いたって?」


「付き合うんだろ?お互い、好きでもないのに」



その言葉に、冷や汗が出る。


「大丈夫だって。オレは応援してるから」


いや、応援しなくていいから、大翔を説得して。


固まったまま、その場に立ち尽くしていると、大翔が声をかけて来た。


「お前たち、何やってんの?」




< 39 / 248 >

この作品をシェア

pagetop