この恋ウソから始まりました


……―これは一体。



「あっ、丸いオムライス」


台所で、呆然と立っているあたしの後ろから、大翔が覗き込んできた。


「ごめん。ラグビーボールみたいなヤツを、作るつもりだったのに」



何で、こんなに丸っこいの!?


「アハハ。いいって形なんか。それより、何で二つ?」



それは…。


「一人で食べても味気ないでしょ?だから、あたしも食べようと思って」




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