この恋ウソから始まりました
このままじゃ、またキスされるよ?
心の中にいる、もう一人のあたしがそう言う。
イヤだって言わなきゃ。
だけど、あたしは、それが出来ない。
だって、イヤじゃないんだもん。
自然と目を閉じて、あたしは大翔とキスをする。
何だろ。
こういう気持ちを、甘いって言うのかな?
胸がキュンとして、ドキドキして、何も考えられなくて…。
「台所でキスもないか」
笑いながら大翔は、あたしを離した。