目一杯の愛で‥
百合、の初恋から
翌日
また、百合は追いかけられた後
屋上に来ていた。
一目惚れ、した男の子は
ボーッと綺麗な青空を見上げていた。
百合は‥
あぁ、この人のそばにいたい。
と、男の子を見つめている
ようやく、視線に気付いたのか
『何でここにいる。』
疑問、で聞かれているはずなのに
きつい口調でよくわからないようだ。
『あなた、を好きだから』
百合、は
はっきりと言った。
男の子は顔を歪ませた。
百合は気にせず
『名前、教えて?』
男の子の目の前で恥ずかしそうに呟いた。
‥‥‥‥‥。
長い、沈黙が過ぎた後
『‥矢琉 絢兎。』
その一言だけ、言って
屋上から出て行った。
そう、これが
百合、と絢兎の出逢いだった。