卒業〜幸せの選択〜
「唯子…俺たちって、もう卒業だから」
「そうですね。」
って‥‥あれ?この展開はっ!
「そろそろ返事を聞かせてくれない…?」
―ガラっ
その時扉の開く音が聞こえた。
「っ!!」
「‥‥!」
焦ってビクッと体をふるわせた唯子に、唇の前で人差し指をたてる冬弥
ぱた……ぱた……
徐々にベッドに近づいてくる足音
「トーヤーっ!!お前いつまで寝るつもりだよ!かばんもってきてやった……ぞって!!おーい、なにやってんだよっ!!?」
足音の正体は那智で、ベッドに仲良く?並んでいる唯子と冬弥を見て叫んだ。
「……?…昼寝!?」
それに一度首を傾げた後、冷静に答える冬弥。
隣の唯子は勢いよくベッドから飛び降りた。
「変なことされなかったか?」
唯子に那智がそう言うと、唯子が答える前に冬弥が口を開いた。
「那智じゃないんだからするわけないし。」
「ぃや、お前はむっつり顔だ!!あぶない!」
冬弥の顔を自分の右手人差し指でビシッと指し示し、何の根拠もなく自信満々にそう言った那智
左手は腰に当て、どこかの戦隊ヒーローの決めポーズみたいだ。