夫に振られました
はじまり
「・・・・ もう無理だ 別れよう ・・離婚して 」
初めて見た 彼の涙と 別れの言葉。
「ごめん!!」 という言葉を確信していた私は
頭が パニックになった。
私は 彼と出会って7年間 喧嘩をする度
何万回も 「別れよう」 と言い
何万回も 泣いてきた
でも 本気で思った事は 一度も無かった
世界で一番
自分で自分が恐ろしくなるほど
彼のことが 大好きだった。
あまりに、あまりに好きすぎて
自分に自信が持てなかった
彼に愛されてる事を確認するための 「別れよう」 だった。
4年前に結婚してからは
喧嘩に勝つための ‘道具 にしていた。
それでも
一度も 「別れよう」 とは言わず
私を引き止めてきた 彼
「別れようって 安易に言いつづけるとね いつか本当になるんだよ」
泣きながら 彼は続けた。
私は どうしていいか解らなかった。
たしかに、 たしかにそうかもしれない
私、 ずーっと 卑怯者だった。
でも、 でも、
よりによって 今 それを言う??
なんで あなたが泣いてるの?
悔しかった。
初めての 彼からの 「別れよう」の言葉は
彼の浮気を発見し
問い詰めた時に 言われたのだから。