夫に振られました

　今　思えば　バカみたいだけど


　私も　ちゃんと仕事をして　友達も沢山いた。


　特に　自信を持てなくなるような事は　何もなかったのに


　

　彼は　多趣味な人だった。


　サーフィン　サッカー　マージャン　スノーボード　その他・・・


　友達なんて　数え切れないほど




　いつも　楽しそうだった



　どこにでも　私を連れてってくれた



　でも　「自分でも　趣味を持ちなよ」　とも言われていた。




　彼　一色な私が　心配だったんだろう


　
　
　自分に自信が持てなくなると　私は　彼を束縛しはじめた。


　もっともらしい理由をいくつも並べて。



　友人が多く　趣味も多い彼が　


　夜１２時以降に帰るのは　絶対に　許さなかった。


　彼の飲み会には　極力私も顔を出した。


　
　携帯チェックは当然。

　
　私の携帯も見ていいよ　という理由で



　私も　サーフィンも　サッカーも　マージャンもはじめた。


　彼の趣味に　全て顔を出した。



　どれも　全く好きになれなかった。



　私は　どんどん自分らしさを失っていった。



　それでも　彼は　文句を言わなかったし


　慣れないサーフィンや　サッカーに悪戦苦闘する私を


　一所懸命フォローしてくれた。



　
　彼は　私に何も求めなかった。


　彼は私に１２時を門限にされているのに


　私は　彼を試すために　彼に連絡もせずに　


　女友達と飲んで　朝帰りした。



　
　始発で自宅に帰ると

　
彼は　自宅のベットでぐっすり寝ていた。


　彼からの着信は　一度も無かった。
　
　
　
　思わず彼をたたき起こして

　
　「朝帰りしたのに　なんで怒らないの！？」

　
　と　問いただした。



　彼は　突然起こされて　びっくりしながらも


　「でも　帰ってきたじゃん　」


　と　笑うだけだった。