愛してる?...たぶん。
「は?やらしい目って…えっちぃことしたのは俺じゃなくて、もえちんの方だろ?」



「うっ…」



「あっ、“した”っつーより、“してもらった”てのが正しかったんだっけ?もえセンセ?」



「うっ…」



「てか、生徒達もさぁ、ビックリ…てか心配してたんだぞ、もえちんのこと。もえちんのクラスの子どころか他のクラスの奴ら…まぁ、だいたいウチのクラスとバスケ部の奴らだけど、“いつも真面目なもえ先生が、昨日と同じシャツにネクタイ。酒とタバコと香水の匂いプンプンさせてる!”って。“先生がグレちゃった!”って。朝から何人も俺んとこ来てさぁ…俺も理由わかんねーから答えようがなかったっっーの!」



「…あー…悪い」



でも、全て神谷の言うとおりなので僕は小さくなるしかない。



てか、生徒達がやけに質問してきて、僕を見る目がいつもと少し違うような気がしていたがそういうことか。



「…マジ悪かった」



「そのセリフ、俺じゃなくて生徒達に言え!」



「はい」



僕は右手でオデコを擦り、左人指し指で僕を指す神谷目の前にシュンと頭を下げた。

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