愛してる?...たぶん。
「ねぇ、センセ?知ってる?………ダメなことって、とっても甘くて美味しいんだよ?」



「………」



彼女の指が赤い染みを辿り、下へ下へと移動する。



「我慢すればするほど熟れて、極上の味になるの」



「……ちょっ……ッ!」



そのプックリとした唇が僕の耳元に移動し、カリッと耳朶を甘噛みする。



「ねぇ、センセ?あたしはなに不自由なく暮らせる楽園なんかより、地上で刺激的な生活を送りたい」



「…ッ!」



甘く囁くような声が頭の中で響く。



「たとえそれが罰だとしても、センセと一緒なら、あたしは最高に幸せ」



「…ンッ……」



熱い吐息が、僕の思考をドロドロに溶かしていく。


「ねぇ、センセ?………キス、して?」



「っ!」



瞬間、僕の中で何かがパチンと音を立てて弾けた。

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