君との時間は・・・
正直、香水ってあんま得意な方やないねんけど、このくらいの甘い香りやったら・・・俺もめっちゃ好きや。


そう思って呟いた言葉やったのに。抱きしめてる笑美を少し放して見てみると顔が真っ赤やった。


「あれ、笑美どないしてん?」


「・・・」


聞いてもこたえてくれへん笑美。少し俯き加減の笑美の顔を覗き込むと、ますます赤くなったような気がして。


「可愛いやん。」


俺がついその言葉を呟いてもうたせいか、笑美の体が倒れかける。


「え、笑美!?」


とっさに、俺が受け止めたからえぇけど。危なく倒れてまうところやった。


「あ、ありがと・・・っ」


一向に笑美の顔は赤いままで。そんな笑美に、最後の意地悪。多分、もう立てへんやろな。


「俺の、お姫様。」


ノックアウト。俺のお姫さんは、俺にべた惚れやったりしますか?


もしそうやったら、俺はこのお姫さんを一生惚れさせたる。ちょっと調子のってな。
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