君との時間は・・・
「そうなの!?恵なら元カノとかいそうだけど。」


「いてへんよ。お前が初めての彼女やし・・・」


なんで、そんなに驚くねんな。まぁ・・・童貞ですけど・・・。


今の俺らくらいの男子は童貞ってそんなにいてへんかもしれへんけども!


なんとなく、笑美の目がウルウルしてるように見えるんは俺があかんのやろか。


「せやから・・・初めてや。」


「そっか。元カノとかいてデートぐらいしたことあるのかと思ったわ。」


元カノねぇ・・・。はぁ・・・童貞でわるか・・・ったぁ!?


あぁ~待ってやぁ~笑美ぃ~俺ぇ~何考えてたんと思う~?俺ぇ~やっぱ~ア~ホヤ~。


俺の頭んん中が完全に停止した。いや・・・あまりの衝撃に耐えきれず・・・壊れきった。


「恵?どうかしたの?」


あ、死んでる場合とちゃう。確認せなあかん。


「笑美。今までデートの話しててん?」


「そうだよ?それ以外に何があるの?」


「そ、そやな。何もないわな!すまん。俺、デートの話やと思ってへんかった。違うこと考えてて。」


「私の話聞かないで、他のこと考えてたの?」


「ちゃうよ!?お前の考えてることと俺の考えてることがかみ合ってなくて俺は、デートのことやなくて、え・・・あ、いや。何でもない!ホンマごめん!」


あ、危なく言うてまうところやった。まさか、そんなこと言われへんやん。純粋な笑美の心にそんな言葉はあかん!


「なんなのよ!はっきり言いなさいよ!何の話だと思ってたのよ!」


「あ、や、せやから・・・あれや!笑美が俺とまともに遊んだことあらへんかったからそろそろ遊びに行きたい、ってことなんやろなぁって。」


「・・・それってデートなんじゃないの?」


「あ、ホンマや。俺、アホやから理解できてへんかっただけや。ホンマ、ごめん。」


なんとか、その場しのぎで頑張った俺。危ない危ない・・・。
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